乃木坂46の2期生が28日、生配信ライブ「9th YEAR BIRTHDAY LIVE ~2期生ライブ~」を開催した。

8年間ともに活動した同期8人が、3時間にわたってパフォーマンスを披露した。中盤、「全員センターによる『努力』『感謝』『笑顔』」と題して、メンバー8人が1曲ずつそれぞれセンターに立って、テーマごとに楽曲を披露し、楽曲込めた思いを語った。8人のスピーチ全文は以下の通り。

 

▽北野日奈子 「日常」をパフォーマンス前に

私には、思い入れの深い曲が2曲あります。「アンダー」。この曲は、私にひたむきに努力することの大切さを教えてくれました。あの時は、苦しんで、まわりから見られる自分と、本当の自分、すれ違ういろいろな感情の1つ1つに目を向けていたら、いつしか自分のことが分からなくなってしまいました。

自分だけが違う音を聞いて、違うものが目に映って、1人ぼっちの世界にいたとき、どうしようもなくなった時、心に寄り添ってくれたのは、同期のみんなでした。大切なことを教えてくれてありがとう。大切なこの場所に、私を呼び戻してくれてありがとう。新しい感情を知るときは、いつもみんなが側にいてくれました。互いがどんな姿であろうと受け入れてくれる、大切な戦友たちです。いつかそれぞれが違う道に進んだとしても、私たちはずっと、大切な仲間たちです。

そして次の曲は、私に強さを教えてくれました。不安でいっぱいになって、どうしようもなくなってしまうときもあるけど、いつかは自分の背中を、自分で押せる、強い人になりたいです。いつもの日常じゃなく、新しい世界を見に行きたい。そう思うようになりました。勇気を出して、私は途中下車をして、変わらなくてはならないと思います。そこにはきっと、自分が信じている世界があるから。私は、前だけを向いていきます。

 

▽山崎怜奈 「君の名は希望」の曲中で

この曲が流れていたオーディション会場から、まわりのみんながまぶしくて、何も秀でたものがない私は、ずっと劣等感しかありませんでした。でも、唯一、誇りを持って好きだと言えるものが、学び続けることでした。これを武器にしたら、グループの役に立てるんじゃないか。そう思って進学したけれど、やっぱり、乃木坂はバイト感覚ですか、ライブより勉強のほうが大事ですか、そんな言葉が突き刺さったこともありました。でも私は、好きなものを守っていいよと言ってくれた周りの人への感謝を持って、これからもずっと続けていきたいと思っています。未来は、自分の力で変えられると信じて、1歩1歩、進んでいきます。

 

▽渡辺みり愛 「ゴルゴンゾーラ」披露前に

乃木坂46にはさまざまなユニット楽曲があります。私はメンバーの中でも、ユニット曲が少ないほうです。いつか少人数でのユニット曲が歌いたいなと、ずっと思っていました。そんなとき、あるアルバム発売のタイミングで、大好きな2人と歌う曲をいただきました。「ボーダー」や真夏軍団とは違う喜びが込み上げてきたのを覚えています。

「Sing Out ! 」の選抜発表前に発売されたアルバムです。「Sing Out ! 」の選抜発表前は、ずっとアンダーメンバーでした。なので、どうしてこのタイミングでこのメンツに呼んでいただけたのか、まったく分からないままレコーディングに行ったのを覚えています。だからこそ、本当にうれしかったです。特別な感情になれたし、選抜やアンダーとは違って、2期生というくくりで選んでいただいたことが本当にうれしかった。

しかし、アルバム曲ということもあり、披露する場はなかなかありませんでした。今まで披露できたライブ会場は、「Sing Out ! 」の選抜ライブと、8回目のバースデーライブのみです。その2会場の中では、3人で衣装を考えたり、振りをあわせたり、本当に2人にはいろんなところでたくさんお世話になりました。

今日が3人で歌えるラストの日。選んでいただけたうれしさと、3人で歌えるうれしさ。それを胸に、歌いたいと思います。2人とも、いつもありがとう。

 

▽伊藤純奈 「サヨナラの意味」披露前に

私たちがいる乃木坂は、1期生の先輩方が作り上げてきてくださったものです。私たち2期生が加入した当初は、初めての後輩だったこともあり、たくさん戸惑いもあったと思います。私たちもどうしたらいいか分からず、3、4期生に比べると、仲良くなるスピードは遅かったんじゃないかなと思います。だけど、今は思い出話として話せるし、何でも話せる親友のような存在になれたんじゃないかなと思います。

1期生は、アットホームな雰囲気があって、みんながみんなのことを理解して、仲間のことを思って泣いて、笑って、それを見て私たちが入ってきて、また、後輩ちゃんたちが入ってきてくれて、今の乃木坂の雰囲気があるのは、間違いなく、1期生の先輩方のおかげだと思っています。

前回開催予定だった2期生ライブで歌うことができなかった曲を、やっぱり私は歌いたいと思い、今日歌わせていただくことになりました。これが本当のラストチャンスだと思って歌いたいと思います。約1年前は、幻の2期生ライブ。幻を幻で終わらせず、配信という形ですが、開催できたこと、本当に幸せです。たくさんのきっかけをくださった皆さんに、本当に感謝の気持ちを伝えたいです。ありがとうございます。

 

▽鈴木絢音 「ここじゃないどこか」披露後に

披露させていただきました「ここじゃないどこか」は、「制服のマネキン」でフロントを務めていらっしゃるお三方のユニット曲です。格好いい表題曲とは打って変わって、優しく、かわいらしいこの曲のMVを見て、先輩方に憧れ、乃木坂46に入りたいと思うようになりました。

あの時、この曲に出会わなかったら、このグループじゃなきゃと、強いこだわりを持ってオーディションを受けることもありませんでした。すてきな人たちに出会うことも、こうして大好きな2期生と一緒にライブをすることもありませんでした。私の人生を変えてくれた乃木坂46、そして1期生の先輩方には、感謝してもしきれません。あの時憧れた、乃木坂46を、これからも追い続けたいです。ありがとうございました。

 

▽新内眞衣 「太陽ノック」イントロで

私が選んだのは、自身の初選抜曲の「太陽ノック」です。加入して2年、まだまだ先輩たちと距離があった時のシングルだったので、とても心細かったのですが、私なりに、乃木坂の一員として、なじめるように頑張った曲でもあります。初めての選抜は、すごくたくさんのことを学ばさせてもらって、毎日ついて行くのに必死でした。でもこのシングルがあって、2期生や先輩方の、周りの皆さんの支えがあって、私は強くなれたと思います。

今日はそんな時の思いも込めて、この大好きな曲を大好きな2期生たちと歌えるのが、本当にうれしいです。

 

▽寺田蘭世 「ボーダー」披露前に

私が乃木坂46のメンバーとして、認められた気がした瞬間でした。昇格発表を受けた瞬間の景色。先輩や、ファンの皆さんからの声援は、今でもはっきりと覚えています。幼い私たちには、とっても重たいものだったと思います。でも当時、強くがむしゃらに、精いっぱいできることをやっていたと思います。

でも、試練を与えてもらったおかげで、今は誰よりも、1人1人が、個性的で、魅力ある女性へと成長できたと思います。本当に、つらいこともたくさんありました。でも、私が今日この日まで笑顔で頑張れているのは、卒業した2期生はもちろん、純奈、(佐々木)琴子~、見てるかい? 絢音ちゃん、れなち、みり愛。みんながいてくれたから、今日この日まで、頑張れました。私は、この6人が辞めるその日まで、この曲を大切に歌いたいです。

 

▽堀未央奈 「別れ際、もっと好きになる」披露後、「嫉妬の権利」パフォーマンス前に

乃木坂46に加入して、16歳の、自信も、実力も、本当に何もなかった私が、突然センターに選ばれました。そこからは、毎日少しずつ落ちていく、そんな自分を見ていく毎日でした。もう、乃木坂を辞めようかな、そう思っていた時、選抜落ちをし、アンダーメンバーになりました。ずっと離れ離れだった2期生と一緒に活動できるっていう喜び、アンダーセンターとしてのプレッシャー、選抜として歌番組やライブに出られない悔しさ、いろんな思いが私に降り掛かってきました。

そして、「次の選抜こそは、2期生全員で上がりたい」、そう思いながら、パフォーマンスというものに全てをぶつけました。しかし、13枚目シングルでは、2期生は、誰ひとりとして…(涙で声を詰まらせる)。選抜に入ることはありませんでした。ですが、私には、怖いものなんてありませんでした。それは、みんながいてくれたから。みんなが励ましてくれて、支えてくれて、強くて優しい本当に自慢の仲間です。

私たちなら、どこにいたって強くなれる。強くありたい。そう思っています。