コンテンポラリーダンサーで振付師、俳優の生島翔(35)が映画「トリック劇場版」などで知られる堤幸彦監督(65)とコラボして、ダンス映画を製作することが13日、分かった。

東京五輪・パラリンピックに向けて、芸術文化都市・東京の魅力を伝える「Tokyo FESTIVAL」海外発文化プロジェクトの一環。昨年8月にドイツと日本を結ぶダンス作品を作り、東京芸術劇場で公演予定だったがコロナ禍により変更。新たにダンス映像作品に形を変えて発表することになった。

企画を主宰する生島は「どうせ作るなら世界中に発信し、海外の映画祭でも上映されるような内容にしたい」と“海外進出”を熱望。東日本大震災のドキュメンタリー番組「Kesennuma,Voices.」で気心の知れている堤監督にメガホンを依頼した。音楽は坂本龍一(69)や野田秀樹(65)など国内外のアーティストたちとコラボしている、音楽家・原摩利彦氏(37)を迎えた。生島は主宰だけではなく、振付兼ダンサーとしても参加する。

映画のテーマは<1>大自然<2>ディストピア(暗黒世界)<3>夜明け(希望)。ロケ地は自然の残る伊豆大島に決めて、堤監督とともにロケハンを終えた。

堤監督は「生島翔率いる3人のダンサーが自然に立ち向かい、コロナ禍での“人間の限界”“愚かしさ”みたいなものを踊りで表現する。世界中の人が見ないで、どうするんだ!」と気合十分。7月中旬に撮影を行い、8月29、30日と9月3日に東京・渋谷ユーロライブで上映することが決定している。

生島は「コロナ禍でいろんなことが変わってしまった現代にあって、地球・大自然を考え直すキッカケになれば」と話している。