ヘンリー王子(36)が25日、亡き母ダイアナ元妃の生誕60周年にあたる7月1日に英ロンドンのケンジントン宮殿で行われる銅像除幕式に出席するため、帰国したことが明らかになった。

英デイリー・ミラー紙が、ロンドンのヒースロー空港に到着したヘンリー王子の姿を伝えている。4日に長女を出産したばかりのメーガン妃は同行しておらず、単身での帰国となった。英王室を昨年3月に離脱したヘンリー王子が帰国するのは、フィリップ殿下の葬儀に参列するために帰国した4月以来2度目となる。

米国からの入国者は10日間の隔離措置が必要となるが、2日目と5日目に有料の検査を受けて陰性が確認されれば隔離が解除されるため、5日間の自己隔離期間後に除幕式に出席することが可能となる。

帰国したヘンリー王子は、前回と同様にかつての住居だったウィンザーにあるフロッグモア・コテージに滞在していると伝えられている。フロッグモア・コテージには現在、従妹のユージェニー王家一家が暮らしており、隔離期間を一緒に過ごしているものとみられる。

除幕式は2017年にダイアナ元妃の生誕を記念して兄弟で企画したものだったが、その後ヘンリー王子がメーガン妃と結婚した18年以降に兄弟の仲が悪くなり、今年3月にヘンリー王子夫妻が王室を批判した暴露インタビューが米CBSテレビで放送されたことで修復不能なほど関係が悪化していた。現在は除幕式に関する事務的なやりとりをする以外、プライベートな会話は一切ないと伝えられている。

そんな2人は式典では別々にスピーチすると言われているが、フィリップ殿下の葬儀に続いて公の場で約2カ月ぶりに顔を合わせることとなるため、どのような会話がなされるのか注目されている。

前回の帰国時に話し合いの場をもうけたものの関係の修復には至らなかったと言われる父チャールズ皇太子は、スコットランド滞在を理由に除幕式を欠席すると伝えられている。また、ウィリアム王子の妻で兄弟の仲介役を担うキャサリン妃も欠席する方針だと英メディアが報じており、除幕式では2人が視線を合わすことなく淡々と式典が進行していく可能性もありそうだ。(ロサンゼルス=千歳香奈子)