6月にヨットでの太平洋無寄港横断に成功し、再びヨットで帰国に挑戦していたキャスター辛坊治郎氏(65)が24日午前9時19分ごろ、大阪・岬町の淡輪ヨットハーバーへ無事に帰港した。

この日、ヨットハーバーは定休日。風と波の音だけが聞こえる敷地内に辛坊氏が操縦する「KaorinV(カオリンファイブ)」号が見えると、関係者から「おかえり~!」とねぎらいの声が響いた。サングラスを外した辛坊氏は花束を受け取り、第一声は「垣花さーん、帰ってきました」。その様子はニッポン放送「垣花正 あなたとハッピー!」でも生放送された。

辛坊氏は「番組に合わせて帰ってきました」と言いつつ「もうヘロヘロ」。花束を手に「もう、これだけしんどいとは…」と続けた。13年に最初のチャレンジで失敗した際には、全盲のセーラー、ヒロさんと同行しており、クジラとの衝突で沈没。出港5日で自衛隊に救助されたが、今回は見事に成功させた。

そのヒロさんは横断の達人でもあり、辛坊氏は「もうね、健常者でもこんだけしんどいか、と。ヒロとかもう、とてつもないよ」と感服する思いを吐露。知人からねぎらいの声をかけられると「はっきり言います。無謀! お勧めしません」と言い、笑顔をはじけさせた。

4月9日に日本をたってから138日、約4カ月半。米サンディエゴにゴールし、その後、復路に入って64日、約2カ月で、再び日本の地を踏んだ。

現地のスタッフらの話によると、辛坊氏はこの後、すぐには帰宅せず、ヨットの整備などを行うという。