菅義偉首相が3日、自民党総裁選(17日告示、29日投開票)への不出馬を表明し、30日までの総裁任期を務めて退陣する意向を示した大きな余波が、芸能界にも及んだ。菅首相をはじめとした政治家をネタにした社会風刺コント集団「ザ・ニュースペーパー」は、4日の京都公演を前に急きょ、ネタの再構成を強いられるなど対応に追われた。

菅氏の不出馬を受け、総裁選は、既に立候補を表明している岸田文雄前政調会長が軸になりそうな様相だが、ザ・ニュースペーパーにおいて、岸田氏役はコントの中心に立ったことはないという。メンバーの石坂タケシ(43)も3日、更新したブログの中で「岸田総理誕生!? それは、まだ早いか!? でも、、、岸田さん、、だ、だ、誰が演じるんだ!? ザ・ニュースペーパー大ピンチ!」とつづった。

官房長官時代から約9年、菅氏に扮(ふん)し続けてきた山本天心(58)は、メンバーの浜田太一(57)が、これまで数度、岸田氏に扮してきたと説明しつつも「もし、ご覧になった方がいらっしゃったら、かなりレアなこと」と苦笑した。その上で「岸田さんは、いまいち発信力とインパクトが弱い。だからネタ作りには力を入れてきませんでした。これからネタを作っていかなきゃいけない」としつつも「総裁、総理になったらですけど」と付け加えることも忘れなかった。