新型コロナウイルスの変異種オミクロン株のまん延により1月31日の開催が延期されていた米音楽界で最高の栄誉とされる第64回グラミー賞授賞式が、4月3日に米ラスベガスで行われることが決まった。

例年ロサンゼルスで行われてきた授賞式は、今年もクリプト・ドットコム・アリーナで開催される予定だったが、日程変更に伴って会場もラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナに変更されることとなった。同地でグラミー賞授賞式が行われるのは史上初となる。グラミー賞授賞式は2年連続での延期となった。

開催地の変更は、前週にロサンゼルスで映画の祭典アカデミー賞授賞式が行われることや会場となるアリーナではすでに4月中旬までNBAやNHLの試合でスケジュールが埋まっていることなどが理由にあげられている。コロナ禍の昨年は無観客で一部アーティストがライブパフォーマンスを行った他はリモートや事前収録での出演となり、レッドカーペットも行われなかった。今年は1万7000人の会場に観客を入れての通常開催を目指しているという。

主催するレコーディング・アカデミーのハービー・メイソン・ジュニア最高経営責任者(CEO)は声明で、「初めてラスベガスに場所を移し、世界規模のショーを開催することに興奮している」と述べている。昨年に引き続き、コメディアンで俳優のトレバー・ノアが司会を務める。ジョン・バティステが最多となる11の賞にノミネートされており、続いてジャスティン・ビーバーとドージャ・キャット、H.E.R.が8部門に名を連ねている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)