阿部寛(57)が15日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた主演映画「とんび」(瀬々敬久監督)公開御礼舞台あいさつで、今作で5回目の共演となった安田顕(48)と次に共演したい作品、テーマについて聞かれ、以前から好きで実写化したいと考えてきた「フランケンシュタイン」だと即答した。安田には科学者フランケンシュタイン役が似合うとし、自らは「フランケンシュタイン(が作った怪物)」と言い、笑みを浮かべた。

阿部は舞台あいさつの冒頭で、司会から安田との共演歴が多いことを指摘されると「ええっと…4回?」と左横にいた安田に尋ねた。安田は「ええっと…1、2、3、4、5です」と答えた。その上で「(15、18年のTBS系ドラマ)『下町ロケット』の前に(12年のフジテレビ系)『ゴーイング マイホーム』にも、ちょっと出させてもらった。いつも阿部さんと御一緒できるのが僕のモチベーション。2年に1回、呼んで欲しい」とアピールした。

共演歴が、あまりに多く阿部の”勘違い”もあったという。安田は「『下町ロケット』の時、雑談していまして、前に出ているドラマで、どうのこうのとエピソードを話してくださるんですけど、しばらくたって『あれ、お前も出てたよな? ごめん、忘れてた』と」と笑った。

阿部は「最近は定期的にやらせていただくんですけど、それぞれのキャラクターが違うんで、今回、どういう役で来てくれるだろうか? というのが楽しい俳優」と安田に視線を送った。その上で「結構、幼なじみや同年代の役が多いんですよ。(9歳下の安田は)不服かも知れないけど。僕は違和感を感じていないんですけど、最近、ここ半年、急に若くなった。離れてきている」と安田の急速な若返りを強調した。

瀬々敬久監督は「こう見えて…長年、劇団(TEAM NACS)をやってるのでコンダクター」と安田を評した上で「次の作品は、合唱団の指揮者を争って欲しい」と2人に次回の共演作の提案もなされた。阿部は「親友は、もう結構やっているし、教師もやったし、刑事と犯人もやったんですよ。あと、何ですかね?」と安田に問いかけた。

安田は「阿部さんとご一緒できるんだったら何でも良いです。最終的には阿部さんの、ご自宅の近くに住もうと思っていますから。僕が勝手に見てみたい阿部さんの役…良寛さんをやって欲しい」と提案した。

阿部は「僕の寛って、良寛さんから取ったって、おじいさんから聞いたことがある。急に言われてビックリした」と驚いた。その上で、安田に「科学者みたいな役、合っていると思う。僕は前から『フランケンシュタイン』が好きで、ぜひ実写でやってみたいなというのがあって。安田君が作った科学者の役。(自分は)フランケンシュタイン(怪物)の役ですけど」と笑った。

瀬々監督は「フランケンシュタイン」の実写映画化を司会から勧められると「そうですね…頑張ります!」と笑みを浮かべた。