映画を10分程度に短く編集し、まとめた「ファスト映画」を無断で動画投稿サイトに投稿し、有罪が確定した男女3人に対し、東宝、東映、松竹、日活、KADOKAWAら13社が、5億円の損害賠償を求める訴訟を19日、東京地裁に起こした。
コンテンツ海外流通促進機構（CODA）によると、男女3人は20年初頭から同10月下旬ごろまでの間、東宝の「アイアムアヒーロー」「告白」「悪の教典」など13社の54作品を、権利者に無断で10分程度に編集。ナレーションをつけた「ファスト映画」を作成し、YouTubeにアップすることで広告収入を不当に得ていたなどとして、21年6月に宮城県警に逮捕された。著作権法違反罪に問われ、仙台地裁で同年11月に有罪判決を受け、同12月に有罪判決が確定した。
ファスト映画の再生数は約1000万回に上っており、原告13社は動画再生1回当たりの被害額を200円と判断し、損害額を20億円相当と算定。そのうち5億円を、最低限の損害回復を求めるものとして請求したという。
東宝は「当社は、大切な映画の著作権を守り、ひいては映画産業の未来を守るために、侵害行為に対し今後も断固とした対応を行なってまいります」とコメントした。
原告13社は以下の通り。
・アスミック・エース
・KADOKAWA
・ギャガ
・松竹
・TBSテレビ
・東映
・東映ビデオ
・東宝
・日活
・日本テレビ
・ハピネットファントム・スタジオ
・フジテレビ
・WOWOW
