元乃木坂46のメンバーで女優の若月佑美(28)が6日、東京・国立新美術館で、自身の作品が美術展覧会「第106回 二科展」デザイン部で特選賞に選出されたことを受け、「率直にうれしいです」と喜びを語った。

乃木坂46時代の2012年(平24)に、タレントとして初めて同展デザイン部で入選。それ以来、8年連続で入選を果たしていた。今年は3年ぶりにデザイン部に出展。同部のA部門には75点が出展されたが、その中で、特選賞3人に選ばれた。

「愛と美、人生を魅了したい Love and Beauty、I want to captivate life」というタイトルの作品は、一輪の赤いバラが特徴的で、今年6月に2週間ほどかけて制作した。デザインは新聞からヒントを得たという。

「新聞って面白いデザインだなって。新聞は文字が並んでいるだけでなく、レイアウトや見出しで、人をひきつけるために考えられていると思った」

花びらに「自我」や「欲望」などの言葉を書き込み、ユニークな作品に仕立てた。

高校3年時に18歳で初選出されてから、10年を経ての特選賞受賞。今作は「原点回帰」をテーマとした。「10年たつと、いろんな知識や経験があり、あの頃(高校生の頃)みたいにただただ楽しいっていう思いに戻りたくなることもあった。ただ、10年を経て、知識や経験があるからこそ描ける絵もあると思う」と、感慨深げに語った。

二科会デザイン部では、特選賞選出に加え、「会友推挙」も決定した。会友入りした著名人には、絵画部で工藤静香や岸ユキらがいるが、デザイン部としては初めてとなる見込み。今後の活動について、「個展はやりたいと思っている。毎年、二科会では1点ずつしかお見せできていないが、今までの絵は実家にたくさん埋まっている。これまでの作品を(時系列に沿って)流れで見せられれば」と抱負を語った。