昨年9月に84歳で亡くなった劇画家さいとう・たかをさんの「お別れの会」が29日午前11時から、東京・帝国ホテルで開かれた。

会で配られた小冊子のあいさつ文で「さいとう・プロダクション」社長で、さいとうさんの夫人・齊藤輝子さんは「右手にペンを持ち、左手に男のロマンを握りしめ、机に向かいペンを走らせる姿はまさに職人そのものでした。時折、少年のようにキラキラ輝く瞳は、いつも冒険心に満ちあふれておりました」などと記した。

◆さいとう・たかを(本名・齊藤隆夫)1936年(昭11)11月3日、和歌山県生まれ。代表作に「鬼平犯科帳」「仕掛人藤枝梅安」など。「ゴルゴ13」で75年に第21回小学館漫画賞、02年に第31回日本漫画家協会賞・大賞を受賞。03年に紫綬褒章受章。04年に再び「ゴルゴ13」で第50回小学館漫画賞審査委員特別賞受賞。10年に旭日小綬章受章。19年には名誉都民。同年に第23回手塚治虫文化賞特別賞を受賞。21年に正六位受位。22年度の第51回日本漫画家協会賞・文部科学大臣賞受賞。