福原遥(24)は、NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」で、空へのあこがれを募らせ、夢を具現化していくヒロイン岩倉舞を演じている。21日からは航空学校編がスタート。制作のNHK大阪放送局から、福原のコメントが寄せられ、実際に講習を受けて、飛行機を操縦してから収録に臨んだことが明かされた。

◇  ◇  ◇  

収録前に、実際に飛行機の操縦しようと、必要な講習を受けて許可書を取得し、操縦体験もした。

福原 一生、体験することはないだろうと思うような体験を! 実際に訓練区域内を飛行し、少し曲がったり下がったりさせてもらいました。操縦かんを少し動かすだけで、機体は結構曲がるので、緊張しました。車を運転した経験がなかったら、もっと焦っていたかもしれないです。

景色にも感動した。

福原 操縦席からの景色は、客席からとは全然違って目の前一面が空なんです! 雲の上だから本当に夢の中のようで、「今、現実なのかなぁ~」と不思議な感覚になりました。こんな経験は、2度とないから、ちゃんと目に焼き付けおかなくちゃ! って。小型飛行機のプロペラの音がすごく体に響いたのも、印象に残っています。

この経験が大いに、演技に役立った。ただ、航空学校編では、専門用語に苦戦したという。

福原 難しい専門用語が多く、セリフに苦戦しました。普通の勉強も苦手なので、こんなに頭がいい航空学生のセリフ、どこから覚えよう? と(笑い)。単語をひとつずつ、必死で覚えて、その意味を実際の訓練生の方に教えてもらって、皆さんに助けていただきました。

覚え方も工夫した。

福原 まず、言葉の意味を知って、あとはひたすら口に出して読んで、耳で聞く。目と口と耳、全部に入れて覚えました。共演者のみんなも難しいセリフがいっぱいで、一緒に頑張ろうね、と励まし合いながら、やっていました。

共演の役者仲間とは必然的に絆が固まった。

福原 航空学校編のみなさんとは、気づかない間にまとまっていた感覚。プライベートというよりも、スタジオに入って、お芝居をしていく中で、みんなが仲良くなっている感覚でした。ひとつのところに向かって一緒に頑張ろう! という見えない絆みたいなものを感じられて、うれしかった。居心地がいいんです。

個々が「いい作品に」との強い思いを持ち、収録は進み、心強かったとも。

福原 このメンバーでよかったと、思いました。矢野倫子役の山崎紘菜さんとは、5年ほど前に共演したときから仲良し。今回も一緒と聞いた時は、本当に心強かった。役としても厚い友情で結ばれる設定だったので、「そのままできるな」と思いました。紘菜さんは、いつもみんなを笑わせて笑顔にしてくれます。

この航空学校編で印象的なシーンは、目黒蓮ふんする柏木の登場場面だそう。

福原 柏木さん(目黒蓮)と舞は、正反対。柏木さんの登場シーンは、私自身も「なに~~~(怒)!?」と思ったぐらい、本当に失礼でしたよね(笑い)。

ただ、舞が感情をあらわにする場面はここまであまりなく、ヒロイン舞としても次のステージに進んだようにもとらえている。

福原 舞がムキになったり、怒ったりする相手って、お兄ちゃんは別として、初めてなんです。けんかをしながらも、なんでも言い合える、そんな関係性がすてきだなと思いました。舞が人と言い争うシーンは他にあまりないので、撮影もすごく楽しかったです。

福原自身も、ヒロインとともに成長カーブを実感する日々だ。

福原 航空学校は、本当に厳しい世界。まさか舞がそこに行くとは…。小さな頃の姿から想像もできませんでした。人ってこんなに変われるんだ、こんなに成長できるんだ-と、この作品に私自身も励まされています。「自分で何かしたい」「自分でこのチームをまとめなきゃ」と、行動に移せるようになってきた舞の成長にご注目ください。

個性豊かなメンバーとの掛け合い場面も増え、福原は「テンポよく演じてコメディー要素も楽しんでもらえたらいいなと思っています」と意気込んでいる。