タレント大竹まこと(73)が30日、パーソナリティーを務める文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」(月~金曜午後1時)に出演。29日夕方に東京都八王子市の東京都立大南大沢キャンパスで、都立大教授の社会学者宮台真司さん(63)が首などを切られて重傷を負った事件について言及した。

番組冒頭で大竹は「昨日の夕方にとんでもないニュースが起きました。この番組には、とても関係が深い方」とコメントした。宮台さんは、2カ月に1度、同番組に出演していた。

パートナーの壇蜜(41)は「びっくりされただろうし、怖かっただろうし、痛いだろうし、何とも言えません。まだ、犯人も捕まっていないだろうし。ただ、4時間の手術を終えて家族と話せたということで、命が助かって良かったなと思います」と話した。

大竹は「宮台さんは政治や社会について発言している。その発言は過激ではあるが、世の中に一石を投じて『考えてください』というメッセージを送っている。事件の背景が、まだ何も分かりません。軽々に発言することは控えるつもりでいますが、驚いたことは驚いた」。

そして「宮台さんは社会学者として、まっとうなコメントを過去に述べられています。ここのところ、背景が分からない無差別な殺傷事件が起きている。こういう無差別に危害を加えて、自らの死も望むような事件について発言している。『他人を巻き込んだ、間接的な自殺に見える事件が起きている。大人は子供に人生にはいろいろなことがあることを教えてあげて欲しい。子は親の自己実現のだしにされて、地元で優秀だった子は、進学校では価値のない存在になる。人の感情は、こうした過剰流動性に耐えられない。背景には30年続いてきた、絶えずくびにおびえる非正規雇用や、常にハブられる可能性のあるSNS社会がある。周囲の子に人生の選択肢はひとつじゃない、横道にそれてもいろいろな生き方があると伝えて欲しい』と話してきた」と、宮台さんのメッセージについて説明した。

大竹は「状況がわからないので、なんとも言えないものがあるが、今の宮台さんの分析と無関係じゃないものがある。オープニングは、いつも楽しい話題にしたいけど」と話した。