2016年(平28)4月期に日本テレビ系で放送された連続ドラマ「ゆとりですがなにか」が、映画化されることが23日、分かった。「ゆとりですがなにか インターナショナル」(10月13日公開)と題し、岡田将生(33)松坂桃李(34)柳楽優弥(33)が再集結。ドラマ版に続き、脚本の宮藤官九郎(52)と水田伸生監督(64)がタッグを組み、17年7月放送のスペシャルドラマ「ゆとりですがなにか 純米吟醸純情編」から6年が経過した、令和の今を生きる、87年生まれの“ゆとり第一世代”3人組を描く。

“ゆとり世代”の心の叫びを代弁すると絶賛され、宮藤が16年度芸術選奨放送部門文部科学大臣賞を受賞した人気ドラマが、スクリーンに場所を移して帰ってくる。脱サラして造り酒屋を継いだ坂間正和(岡田)、小学校教師の山路一豊(松坂)、客引きや植木職人など職を転々としながら11浪して大学生になった道上まりぶ(柳楽)と、個性豊かな3人が、ゆとりを失った令和の時代に、どう生きているかを描く。

連続ドラマの制作中から、映画化を望む声は出ていた。スペシャルドラマの放送に加え、同時期には仲野太賀(30)演じる坂間正和の後輩・山岸ひろむが主人公のスピンオフドラマ:「山岸ですがなにか」もHuluで配信された。それから6年の間に、水面下で映画化の話は進行していた。

具体的に動き出したのは、宮藤が脚本を手がけ、松坂が出演した19年のNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」の撮影現場での、2人の会話だった。宮藤は「桃李くんから『ゆとりで『ハングオーバー!』みたいなの、やれませんか?』と提案されました。それが3人の総意だったのか、記憶は定かではないのですが」と、松坂から、親友3人組を描いた米人気コメディー映画シリーズを引き合いにした提案があったと明かした。その後、宮藤が水田監督に相談し「思いつきではなく、実は4年越し」(宮藤官)の映画化にこぎ着けた。

映画では、坂間は酒の販売契約が打ち切り寸前と時代の波に乗れず、山路も女性経験のないまま。まりぶも大学卒業後、中国に行ったものの、事業に失敗しフリーターに出戻ってしまっている。そんな3人の生活圏である東京・八王子~高円寺を舞台に、国際的な問題も絡めた物語となる。宮藤は「生活圏の中でインターナショナル感が出せたら、そっちの方がドラマの世界観を踏襲できるのではないかと思い直し、八王子~高円寺間で起こる国際問題を描きました」と説明した。

撮影は22年10月から11月にかけて行われ、今月に完成した。岡田は「ドラマ、スペシャルドラマを経て映画の話は本当にうれしかったです。ひとえに、ゆとりですがなにかをたくさんの方々が好きでいてくださったおかげだと思います。感謝します。まだ公開もされていないのに早く続編やらないかなんて現場で話してた時間もありました」と映画化を喜んだ。さらに「桃李さん、柳楽のゆうちゃんは友人でもありライバルでもあり、この2人とはいつまでも肩を並べてお仕事をしていたいと思っています。長々となってしまいましたが、一言で表すとうれしい。それに尽きます」と続けた。

松坂は「『この作品を映画化って正直どうなんだ!?』と思いましたが、宮藤さんの脚本の上で、わちゃわちゃする感じがとても心地よかったです。映画としてさらにスケールアップしていて、さすが宮藤さんだなと思いました」と宮藤に感謝。「岡田、柳楽とはプライベートで交流があったので、久々感はあまり無く、すぐに『まーちん』『まりぶ』『山路』に戻れました。そして、久しぶりの撮影現場はやっぱりみんな和やかに笑っていました!」と岡田と柳楽への思いを語った。

柳楽は「何より久しぶりにキャスト、スタッフと再会できてとてもうれしかったです。ドラマ版も宮藤さんの脚本は読み進める中で素で笑ってしまうようなセリフやシチュエーションがたくさんあったのですが、今回の劇場版にもそういう要素がたくさん詰め込まれています」とコメントした。