8日から都内の病院に入院して、頸椎(けいつい)症性脊髄症の手術を受けた歌手近藤真彦(58)が17日、退院した。9日に4時間半にわたる手術を受けた。

この日、退院と共に9月2日の富山公演から11月28、29日の東京公演までのツアー「Masahiko Kondo KANREKI DASH M5K9 LIVE TOUR 2023ー2024」の前半の14カ所15公演の日程も発表した。

近藤は「大変ご心配をおかけしましたが、おかげさまで5月17日に無事、退院しました。この度、長年悩んでいた頸椎症性脊髄症の手術を計画的にスケジュールを調整し、社会医療法人財団仁医会牧田総合病院朝本俊司医師の指導により全て無事終了し、一段ギアを上げることができました。医療従事者の方々には、感謝の気持ちでいっぱいです。そして、応援してくださったファンの皆様、沢山の温かいメッセージをありがとうございました。またリスタートです! このおじさんまたパワーアップしました! 還暦ダッシュ決めます!」とコメントを発表した。

19日から大分・日田市のオートポリスで開幕する、全日本スーパーフォーミュラ選手権第4戦でKONDO RACINGの代表兼監督として仕事復帰する。

歌手としては来月10日に東京・明治神宮軟式野球場で開かれる「葉加瀬太郎 音楽祭」にゲスト出演して復活する予定だ。7月19~21日には東京・かつしかシンフォニーヒルズでバースデイライブを開催する。

近藤は約10年前から手の震えやしびれに悩まされていた。頸椎症性脊髄症は、加齢などにより頸椎の椎間板や骨が変形して神経が圧迫されることで起こる。歌手としてステージ上でマイクを落としそうになることもあったという。

近藤は2021年(令3)4月にジャニーズ事務所を退所。同年11月から歌手活動を再開して、精力的に活動している。

KONDO RACINGは、4日に静岡・富士スピードウェイで決勝が行われたスーパーGT第2戦GT300クラスで今季初優勝。リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rでポール・ポジションからスタートした、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラと名取鉄平が2位と0・597秒差の接戦を制している。

近藤は先月、元F1パイロットの中嶋悟氏の後任として、日本レースプロモーション(JPR)の取締役会長に就任。歌手とレースの“二刀流”で活動している。

◆頸椎症性脊髄症 加齢により椎間板が薄くなり、神経周囲の頸椎の骨に骨の棘(とげ)ができて脊髄を圧迫する。主な症状は、手足のしびれや痛み、細かい手の動きが不器用になる、歩行バランスが悪くなり足がもつれるなど。エックス線撮影やCT、MRIなどで検査が行われ、痛みがひどい場合や、日常生活に支障があれば手術を要する。