齋藤飛鳥(24)の乃木坂46卒業コンサートが18日、東京ドームで行われた。11年以上活動し、グループを引っ張り続けた1期生のエース。アイドルとしてのラストステージで躍動した。1日5万、2日間計10万人を動員。後輩達へのエールや持ち前の“ツンデレ”発言もあり、最後まで多くのファンを魅了した。

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齋藤の魅力の1つは、誰とでも「目線」を合わせられることだろう。13歳の中1で乃木坂46に加入した当時、周囲の大人たちとは年齢差もあり口数も少なかったが、高校生になったあたりからスタッフとのコミュニケーションも増えた。

16年に初めてセンターに立ってからも、必要以上に偉ぶることはない。謙遜しすぎるきらいはあるが、特に西野七瀬(28)白石麻衣(30)の卒業以降はグループのエースも自覚し、運営側に意見することもあった。秋元康総合プロデューサーからも冗談交じりに「飛鳥さんは、怖いですから」と一目置かれる存在だ。

ファンに対しても同様だ。コロナ禍前の大規模な握手会では老若男女が列をなしたが、性別や年齢によって対応を変えることもなかった。車いすに乗ったファンが来ると地べたにしゃがみ込んで笑顔で迎え、しっかり目を合わせながらギュッと強く手を握っていた。

数年前の取材で、当時は文字にしなかったが、齋藤に好きな男性のタイプを尋ねたことがある。すでに考え方が変わっている可能性もあり、関係者を通じて否定されてしまうかもしれないが、ファンならずとも気になるところだと思うのでこの機会に紹介したい。

「年齢は関係ないです。私、おじさんも好きですよ。40代とか、それ以上とか…」

卒業後も幅広く人々の心をつかんでいくのだろう。【横山慧】