約16万人が加入するハリウッドで最大の組合、全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)が13日、翌14日午前0時1分からストライキを実施すると表明した。SAG-AFTRAがストを実施するのは、1980年以来43年ぶり。ハリウッドでは現在、全米脚本家協会(WGA)もストライキに入っており、2つの組合が同時にストライキをするのは1960年以来実に63年ぶりのことだという。

ストライキに入ると、ほぼ全ての映画やテレビドラマの撮影が停止されるだけでなく、俳優は宣伝活動にも参加できなくなり、今後予定されているスターの来日にも影響が及ぶことは避けらないと見られる。人気映画シリーズ「ミッション:インポッシブル/デッドレコニングPART1」(21日公開)を引っ提げての来日が予定されている俳優トム・クルーズも宣伝活動に加わることができなくなるため、来日できない可能性が高い。

米ニュースサイト、デッドラインによると、13日に英ロンドンで開催されていたクリストファー・ノーラン監督の新作「オッペンハイマー」のプレミアでも、ストライキに入ることが決まった直後に女優エミリー・ブラントら出演者が退席したと伝えており、すでに影響が出始めている。

SAG-AFTRAは、ネットフリックスやウォルト・ディズニーなど大手映画会社を代表する映画製作者協会(AMPTP)と6月30日に失効した契約の更新内容について今月12日まで現行の契約を延長して話し合いを進めてきたが、合意に至らなかった。

SAG-AFTRAは、インフレに伴う賃金の値上げやストリーミング配信の再利用料の増額、年金や健康保険料の引き上げなどの他、人工知能(AI)に仕事を奪われないための保証などを求めてきたと伝えられている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)