演歌歌手の木村徹二(32)が19日、東京・中野のなかのZERO小ホールで「木村徹二 ファーストライブ~ファーストアイアンぶちこむぜ!~」を開催した。
初の単独ソロライブで、キャッチフレーズの「ガツンと響く!アイアンボイス!!」をライブタイトルにした。アイアン(鉄)は硬いだけでなく、熱すると柔らかくなるところから、硬軟取り混ぜた歌唱力から命名された。
徹二は、「兄弟船」で知られる歌手鳥羽一郎(71、本名・木村嘉平)の次男。昨年11月に、鳥羽との師弟関係をイメージさせる「二代目」でメジャーデビューした。同曲の作詞作曲は長男の木村竜蔵(34)で、まさに親子作品として注目されている。ミュージックビデオの再生回数は、所属の日本クラウン公式YouTubeチャンネルで、106万回を突破した(13日現在)。
開演前の会見には、鳥羽と竜蔵、さらに鳥羽の実弟で叔父にあたる山川豊(64)も助っ人として集結した。初の単独ライブについて徹二は「緊張していません。父や叔父のプレッシャーはありません。楽しみの方が大きいです」と堂々と話した。
徹二は竜蔵との兄弟デュオ「竜徹日記」として16年から活動。さらにはデビュー前から2人で鳥羽のステージに上がるなど、すでに経験は豊富。それでも竜蔵は「今日はいつもの通りだけど、ここ数日、自宅などではいつもと違う緊張感があった」と明かした。
鳥羽は「もうアドバイスはありません。応援に来ました」。山川は「ライブはやることがいっぱいあって、ご飯を食べる暇がないので、とにかくめしを食えとアドバイスしました」。
徹二には年末の賞レースで、新人賞の資格がある。山川は「函館本線」で、第23回日本レコード大賞(81年)の新人賞を獲得した。翌年の82年に「兄弟船」でデビューした鳥羽は、全日本有線放送大賞、メガロポリス歌謡祭などで新人賞を総なめにした。もし徹二が新人賞を獲得すれば、史上初めて親族3代で新人賞を受賞することになる。
徹二は「小さいころから目標を言うと、実現しなかった。だから意識しても言わないようにしようと決めています(笑い)。今の段階では、お客さまの前に立って知っていただくことを意識しなければいけないと思っています。でも、僕は兄の楽曲を信頼しているし、センスはいいと思っているので、楽曲の評価が上がってくれればうれしい」と謙虚に話した。
山川は「新人賞は大勢の方のおかげだが、賞レースで曲(のヒット)は一層爆発した。本人は言わないと言っているが、僕は出てほしいと思う。それがスタッフや関係者への恩返しじゃないかなと思います」と話した。
山川が新人賞を獲得した時、まだデビューしていなかった鳥羽は警備員を振り切ってステージに駆け上がり、弟に抱きついて、涙で祝福した。当時を思い返して、鳥羽は「今思うと、あれは犯罪ですよ(笑い)。すみませんでした」と謝罪し、会場を笑わせた。
徹二は本番で、父の「兄弟船」はもちろん、山川の「アメリカ橋」なども含め20曲以上を歌い、喝采を浴びていた。【笹森文彦】



