再整備のため閉場する国立劇場、隣接する国立演芸場の閉場記念式典が29日、国立劇場大劇場で行われた。国立劇場は57年の歴史に、国立演芸場は44年の歴史に幕を下ろした。
劇場を運営、管理する日本芸術文化振興会の長谷川眞理子理事長の式辞と来賓あいさつの後、日本舞踊、文楽、講談、歌舞伎の記念上演が行われた。
歌舞伎は片岡仁左衛門による「お祭り」。粋な鳶頭(とびがしら)が主人公の華やかな舞踊で演じおさめとなった。最後は仁左衛門が花道で、本舞台に向かって深々とおじぎをし、客席を見回すと、一層大きな拍手を受けた。
仁左衛門は片岡孝夫時代、国立劇場が開場した1966年(昭41)11月の歌舞伎公演「菅原伝授手習鑑(てならいかがみ)」で斎世の君を演じており、同役のせりふが、国立劇場での歌舞伎俳優としての第一声になったという縁がある。
来賓はほか、盛山正仁文部科学大臣、都倉俊一文化庁長官、松竹の迫本淳一会長ら。
国立劇場の再整備については、これまで2回の入札が不成立だったため、当初2029年だった再開場見込みは遅れるとみられる。長谷川理事長はこの日「1つ1つ解決してまいります」と話した。



