宮崎駿監督(83)10年ぶりの新作長編アニメーション映画「君たちはどう生きるか」が、長編アニメーション映画賞を受賞した。03年の「千と千尋の神隠し」以来、21年ぶり2度目の受賞となった。受賞を受けて、スタジオジブリ代表取締役議長を務める、鈴木敏夫プロデューサー(75)が11日、都内の同社で会見を開いた。

質疑応答の中で、アカデミー賞公式YouTubeチャンネルで3日に配信されたライブストリームのために収録した映像の中で、鈴木プロデューサーと出演した宮崎監督がヒゲを剃っていたことが話題になったことに関し、剃った経緯を問う質問が出た。鈴木プロデューサーは「いやぁ…あれ、僕が切ったら? と言ったんですよ。気分転換にね、切ったらどう? いいんじゃないかと…」と笑いながら明かした。

さらに「本人は、嫌がってましたけど…冗談で言うと、押さえ付けて剃っちゃいました」と言い、また笑った。剃ることを持ちかけた意図について聞かれると「何か、ヒゲがあると立派そうに見えるじゃないですか? それを取っ払うところからスタート、なんてことを、ちょっと考えたんですよ」と説明した。

ヒゲを剃ったことに対する、宮崎監督の受け止めを聞かれると「本人もね、ヒゲを剃った後は、それまでそうじゃなかったと思うんですけど、やたら鏡を気にするようになっているというか…そんなこともありました」と、宮崎監督も身だしなみに、さらに気を使っていると明かした。宮崎監督がトレードマークとも言うべきヒゲを剃ったことについては、アカデミー賞のライブストリーム後に「別人のようだ」などと世界的に大きな反響が起こっていた。

◆「君たちはどう生きるか」 牧眞人は東京に住んでいたが、戦争が始まって3年目に街が戦火に包まれ入院していた病院が焼かれて母が亡くなってしまう。4年目に東京を離れ、疎開した先で出迎えにきた母そっくりの女性ナツコが、父との間の子を身ごもっており、新たな母になると伝えられる。複雑な心情を抱えつつも、眞人は新しい家に通され、自室のベッドで寝ているうちに母の夢を見て、涙し、目覚めると、家の近所に建つ古い塔に入り込んでいく。主演は俳優山時聡真木村拓哉、菅田将暉、柴咲コウ、あいみょん、木村佳乃、竹下景子、國村隼、大竹しのぶ、小林薫、火野正平、滝沢カレン、阿川佐和子らも出演。主題歌は米津玄師の「地球儀」。

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