元力士「千代の真」で、俳優の澤田賢澄(けんしょう、37)が、脳幹出血で病院に搬送されたことを29日、所属事務所が公式ホームページで発表した。

発表では「弊社所属の澤田賢澄が4月20日早朝、自宅で意識を失って倒れ、その場に居合わせた友人が救急車を呼び、病院に搬送されました。『脳幹出血』と診断され、懸命な治療が行われています」と報告した。

また「ファンの皆様、関係者の皆様にはご心配とご迷惑をおかけいたしますが、澤田が一日でも早く皆様に元気な姿をお見せできるように応援していただけますと幸いです」とし「弟の佐ノ山親方(元千代の国・九重部屋)らも必死に回復を願っている状況ですので、家族や部屋関係者への取材、問い合わせはお控えいただけますようお願い申し上げます。株式会社オープンボックス」とした。

澤田は、02年初土俵で、最高位は西幕下59枚目。12年9月場所を最後に引退。23年5月から配信のNetflixオリジナルドラマ「サンクチュアリ-聖域-」の猿谷役で役者デビューし話題となり、ドラマや現在放送中のCMにも出演するなど、“力士俳優”として活躍している。

自宅で倒れる前日の19日にはX(旧ツイッター)を更新。「本日は地上229mでお仕事」と自撮り写真や、「風ニモマケズ」と高所で力士俳優らと腕を組む写真をアップしていた。

◆脳幹出血 脳出血の1つで、呼吸や体温、心臓の働きを制御する中枢である脳幹部(中脳、橋、延髄)からの出血を指す。生命維持に不可欠な機能から起こる出血だけに、大量出血が起こると呼吸が止まってしまい、発作後、数分で死に至るケースもあるなど、危険性は高い。その上、脳幹は脳の一番奥にある部分のため手術が難しく、後遺症が出るケースも多い。一般的に高血圧との因果関係が高いといわれ、日常の健康管理が大事になる。