妻夫木聡(44)が2日、都内で行われた主演映画「宝島」(大友啓史監督)東京キャラバンの壇上で号泣した。戦後の米軍統治下の沖縄を描いた映画を自ら届けたいと、6月の沖縄を皮切りにこの日まで全国30カ所を回った。その思いを語る中、沖縄戦での集団自決で親が子を手にかけた事実に触れ「自分も子どもがいますし…そんな未来は作りたくないですよ」と涙し、客席から拍手が起きた。

観客から「今すぐ、帰って子どもを抱き締めたい」と言われ「僕も、それを聞いて抱き締めたくなった」と語るなど親の顔も見せた。「これが『宝島』を作った、俳優をやる意味なんだと思った。反戦映画でも戦争映画でもない。自分にとって何が宝か受け取ってもらいたい」と訴えた。

さらに、コロナ禍で会いに行けない状況の中、祖母を亡くしたことも明かし「じいちゃんに会いたかったのかな。何もできない自分に、ずっと後悔していた」と涙。それでも「宝島」に主演し「死生観が変わった」という。「じいちゃんもばあちゃんも、ここにいると思えた。60年くらい頑張って生きたら会おうねと思えた。僕は『宝島』で、いっぱい『宝』が見つかった」と涙ながらに訴えた。【村上幸将】