2022年12月に筋肉の硬直やけいれんを引き起こす希少な自己免疫性神経疾患スティッフパーソン症候群を患っていると公表して闘病していた歌手セリーヌ・ディオン(58)が12日、フランス・パリで6年半ぶりとなる本格コンサートのステージに復帰。開始早々に感極まり、涙を見せる場面があったと米ピープル誌が報じた。

米映画「タイタニック」(1997年)の主題歌「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」などで知られるカナダ出身のディオンは、パリ・ラ・デファンス・アレナで全26公演におよぶ長期公演をキックオフ。ディオンにとっては、コロナ禍直前の2020年3月に米ニュージャージー州で行った公演以来となる本格復帰となった。

「戻ってくると約束したから」「皆さんのために、自分のために、そして人生そのものを歌うために、私はここにいます」とファンに語りかけ、1998年のヒット曲「オン・ヌ・シャンジュ・パ」で幕を開けたディオンは、歌い始めて数秒で感極まって声を詰まらせ、歌うのを中断。涙を拭うようなしぐさを見せ、胸に手を当て、両手を合わせて感謝の意を表現するような場面も見られたと同誌は伝えている。

病気を公表後にツアーをすべてキャンセルして闘病に専念していたディオンは、2024年7月にパリで開催された夏季オリンピック(五輪)の開会式にサプライズ登場し、フランスのシャンソン歌手エディット・ピアフの名曲「愛の讃歌」を熱唱。圧巻のパフォーマンスと歌声で世界中の人々を感動の渦に巻き込んだ。

「皆さんの支えと忍耐に心から感謝します。そしてあえて言わせてもらうなら、今の私があるのはあなたが愛してくれたからです」と1996年の楽曲「ビコーズ・ユー・ラヴド・ミー」の歌詞を引用して感謝の言葉を述べ、そのまま同曲を披露。およそ2時間半にわたってヒット曲の数々を披露し、会場は熱気に包まれていたという。(千歳香奈子)