中村勘九郎(44)が1日、初日を迎えた「平成中村座 十月大歌舞伎」(25日まで、東京・浅草寺境内仮設劇場)で、開場を告げる一番太鼓の儀式に出席した。勘九郎は田中傳左衛門にばちを渡し、太鼓が鳴り響いた。

あいさつに立った勘九郎は、空を指さし「晴れましたね」とにっこり。大事な行事、イベントでは必ず晴れだったことで知られる晴れ男の父中村勘三郎さんをしのんだ。「平成中村座が4年ぶりにこの地に帰ってまいりました。とてもうれしく思います」と話し、浅草寺、浅草への感謝を語った。

各演目の見どころも語った。第2部「助六曲輪初花桜(すけろくくるわのはつざくら)」では、花戸川助六を初役でつとめる。勘九郎は「まさか、助六をやるとは思いませんでしたけれども、昨日、一昨日と舞台で稽古させていただいてて、まじで気持ちいいです。助六の気持ちがやっと分かりました」とした。三浦屋揚巻を弟中村七之助がつとめることに「兄弟で助六と揚巻をつとめられるというのは歌舞伎俳優の中でもなかなかいない。自信を持ってつとめたい」と話した。助六は片岡仁左衛門に教わっており「仁左衛門のおじさまが昨日もご自身の歌舞伎座の稽古の後にこちらに駆けつけてくださいまして、本当に夜遅くまでお稽古を見てくださって、感謝に堪えません」と語った。

また、勘九郎は、今年1月に謹慎処分を受けた中村鶴松の復帰にも触れ「1月に、関係者の皆さま、またお客さま、ファンの皆さまにご迷惑とご心配をおかけしてしまった鶴松が復帰をいたします」と話した。鶴松は第1部「仮名手本忠臣蔵 九段目 山科閑居」で戸浪を、第2部「助六-」で傾城胡蝶をつとめる。

千秋楽まで完売だが、勘九郎は「ご事情があってキャンセルで戻りのチケットや、当日券も少し出ます」と呼びかけた。