今年1月に食道がんのため亡くなった歌手、やしきたかじんさん(享年64)の妻、家鋪(やしき)さくらさん(33)の証言を作家百田尚樹氏(58)がまとめた本「殉愛」(幻冬舎)が7日、発売された。

 たかじんさんと長年親交があり、さくらさんをたかじんさんから紹介されていた橋下徹大阪市長(45)この日夜、退庁時に取材に応じ「百田さんから取材を受けて、いい本になったと聞いているが、まだ本は読んでいない。僕の知らないこともいっぱいあると思う」と話した。

 一方で、同著には、遺産を大阪市に寄付するとの記述があったが、これには「向こう(事務所)の権利関係が、きちんと整理されてからという話になって、いったん取りやめになった」と明かした。寄付の意向を受け、話し合いを進めたが、財産管理をする事務所の代表者変更や、遺産管理の問題が「しっかりしていない」として、橋下氏は、寄付の申し出をペンディングしたことを明らかにした。

 橋下氏によると、生前のたかじんさんから「ウメキタ(大阪・梅田の北部)緑化案を頂いていたので、(寄付が実現すれば)そう使いたい」とも話した。

 またこの日夜、橋下氏はテレビ大阪で「たかじんNOマネー

 GOLDEN

 BLACK」(8日午後6時59分放送)収録に参加。百田氏とも共演した。

 橋下氏は昨年春、たかじんさんがいったん仕事復帰した際にも、同番組に出演。収録後、たかじんさんから「大事な人に会わせたい」と、自宅に誘われたといい「初めて、さくらさんに会った」。橋下氏はタレント時代、たかじんさんと飲み歩くことも多く、女性関係も目にしてきたが、女性が「夜の飲み屋で見てきた女性とは、全然違う雰囲気で、びっくりした」と話していた。