ミラノ・コルティナ五輪は日本勢が目覚ましい活躍ぶり。連日のメダルラッシュでテンション上がりっぱなし。競技時間の時差のため、睡眠不足の向きも多いことと拝察する。

私も日本女子アイスホッケー、スマイルジャパンのアンバサダーとして現地入りした。スピードと機敏なプレーが持ち味のスマイルジャパンは初戦のフランス戦は勝利したものの、その後のドイツ、イタリア、スウェーデン戦は健闘及ばず、決勝トーナメントへの進出はかなわなかった。1次リーグ敗退。残念。

試合後、現地のレストランで選手たちを囲んでの慰労会を開催した。選手23人のうち、1人は17歳、1人はまだ16歳。さらに11人が五輪初出場のニューフェースたち。さぞや緊張したでしょう、と質問すると返ってきた答えは「いいえ、まったく」。

かつての五輪選手たちは日の丸を背負った重圧に耐えながら特別な大舞台に臨んだことと思うが、今の選手たちは自分の競技生活の延長線にある試合の1つ、として捉えているように見受けられる。これは精神的な成長というよりは、競技環境の成熟を表しているのではないだろうか。

日本の女子アイスホッケーは従来、努力と組織力で戦ってきた。だが今後必要になるのは「個」の力だ。女子アイスホッケーは国際的な伝統としてボディーチェック(激しい体当たり)が禁止されていたが、その運用が最近は容認傾向になってきている。ならば、海外リーグでプレーする選手を増やし、身体接触を恐れない意識を高めていかなくてはならないだろう。ぶつかり合いは小柄な日本選手にとっては不利な部分もあろうが、戦術、判断力、スタミナなどで十分に対抗できると考える。

このたび敗戦の要因はひとえに経験不足だったと思う。チームは世代交代の途中であり、代表歴の浅い選手が半数を占めた。伸びしろはたっぷりある。

落ち込まず、ニコニコパクパクとパスタを頬張る選手たちはスタートラインに立ったばかりのフレッシュさがあり、今後強豪チームに成長して行く可能性を十分に感じさせてくれた。次回の五輪での活躍を楽しみにしたい。