任期満了に伴う兵庫県知事選挙の投開票が2日、行われ、現職の井戸敏三氏(71)が5選を果たし、新人でコラムニストの勝谷誠彦氏(56)は敗れた。

 井戸氏の5選を阻止すべく立候補した勝谷氏の陣営はこの日夜、神戸市内の事務所から、同市内のレストランへ場所を移して待機。開票すぐの午後8時5分ごろ、地元局サンテレビ(神戸市)がいち早く、井戸氏の当確を打つと、支援者らからは「ああ~」とため息が漏れ、「もう?」「早い…」と無念の声が響いた。

 今選挙には井戸氏、勝谷氏と、新人で元兵庫労連議長の津川知久氏(66)、新人で元加西市長の中川暢三氏(61)の4人が立候補していた。

 勝谷氏は、前日1日の最後の訴えでも、多選の井戸氏に「(任期は)16年(4期)って自分でおっしゃっていた。それをひっくり返したのは県民に対してウソをついて裏切ったんです。だから私が立ちました」と批判。

 任期が長いことで「同じ組み合わせ、上と下の組み合わせをやっていると、どうしても最近の流行の言葉で言うと、忖度(そんたく)するようになる。相手の気持ちを読むようになる。その気持ちをもう1度リセットさせるのが私の務めだと」と繰り返し訴えてきたが、実らなかった。