民進党細野豪志衆院議員は8日、野田佳彦幹事長に離党届を提出した。会見で、「苦渋の選択。断腸の思いだ」と述べた上で「安倍政権を脅かす政党が存在しないのが、安倍1強の原因。政権交代可能な政党を立ち上げるため、裸一貫、1人で立ち上がる」と、新党結成の意向を表明した。また「新党設立までには野党再編が不可避」とも述べ、民進党のさらなる「分解」を示唆。「少なからず同志は存在する」と党内からの同調者に期待を示したが、結成時期は明言しなかった。

 政治団体「日本ファーストの会」を設立した若狭勝衆院議員との連携については「全く白紙だが、機会があれば話をしたい」と述べ、近く会う考えを示した。一方、若狭氏は取材に、早ければ今週末にも細野氏と協議を始める可能性があるとの認識を示した。

 細野氏は離党に至った理由の1つに、共産党との野党共闘を進める執行部方針への疑問を口にした。「政策の異なる政党との共闘は私の信義に反する」と述べ、「学生時代に共産党とはいろんな議論をしたが、当時から根本的に考え方が違う。身に染みている」「共産党との選挙協力が議論されること自体、思いもしなかった」と振り返った。