妻子ある9歳年下の弁護士との「ダブル不倫疑惑」を週刊文春に報じられた民進党の山尾志桜里衆院議員(43)は7日夜、大島敦幹事長に離党届を提出した。

 民進党は、山尾氏の問題の7日中の決着を目指し、終日対応に追われた。今月下旬に臨時国会が開会し、来月22日には衆院トリプル補選が予定される。民進党は、これまで自民党のスキャンダル議員を追及してきた立場で、不倫疑惑を報じられた議員を抱えては、追及の勢いもそがれる。党内には当初から「最低でも離党」(関係者)との意見が多数で、複数の議員は山尾氏に議員辞職まで求めた。

 ただ、離党か議員辞職かの結論が出るまで、難航を極めた。山尾氏が今月15日までに議員辞職すれば、山尾氏の地元、衆院愛知7区でも10月の補選の対象になる。民進党は候補者擁立もままならず、ほぼ勝ち目はない。みすみす1勝を与党に与えるくらいなら、離党にとどめるべきとの議論が拡大し、離党届を提出させる結論に至った。党は8日にも離党届を受理する。

 山尾氏を1度は幹事長に引き上げようとした前原氏は、「対応はすべて、大島幹事長にお任せした」と述べ、党本部を後にした。

 しかし、幹事長として本格的な「初仕事」に臨んだ大島氏は、山尾氏の文春報道に関する事実関係の確認を「まだしていない」と発言。山尾氏が会見で質疑に応じなかった理由も「山尾さんの判断」と述べるなど、あやふやな発言を連発し、報道陣をあきれさせた。