「排除の論理」に反発し、新党「立憲民主党」を立ち上げた枝野幸男代表(53)が7日、日刊スポーツのインタビューに応じた。

 

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 -希望の党小池百合子代表の「排除します」。どう受け止めた

 枝野氏 それは小池さんのお立場からの、小池さんのお考えなので、私の立場から何か、ものを言わないことが大事なのかなと思っています。

 -枝野代表の地元にも、希望の党は刺客を立てた。選挙戦は仲間の応援に回ると思うが、ご自身の選挙もある。どういう案配でやっていくか

 枝野氏 あまり相手が誰か、という感覚は今までもありません。こちらがどれだけ、潜在的に私に入れてくれる可能性がある人たちに働きかけることができるか。要するに相手が誰であっても、こちらが有権者のみなさんに票を入れていただければいいわけですから、今回もその感覚は変わらない。私以外の候補がどうであるのかということには正直、当初から一貫して関心がないんですね。

 -全国を回る方が多い?

 枝野氏 もちろんそうなのですが、今の党の状況を考えた時には、まずは小選挙区で勝てる可能性のある人間がしっかり勝っていくこと。その上で比例代表を掘り起こし、できるだけ多くの仲間に国会に来てもらうということです。状況を見ながら私や長妻さん、近藤昭一さん、辻元清美さんといった幹部は、まず小選挙区で勝つ。そのことが一枠空けるわけですから。そういうことをにらみながらやっていきたいと思っています。

 -党のツイッターと立憲民主くんのツイッターもすごい勢い。手応えを感じているか。

 枝野氏 ツイッターをご覧になるのは日本全国、極端なことを言えば世界中ですから、個人名を書いてもらう運動としてはターゲットが広すぎるので。ただ政党という立場、あるいは党首という立場からは、我々の考え方を広く知っていただくという意味で大変有効だと思いますし、それをたくさんの方がご覧いただいているというのは、勇気づけられる状況だと思っています。これはそのままイコールではありませんが、選挙につながっていく、大きなベースだと思っています。

 -「いいね」と思わなければ、フォローしないと思うが

 枝野氏 まあ、そうでもない方もいるかもしれませんが…(笑い)。ある一定の好感を持ってくれている方の比率が圧倒的に高いし、そういうみなさんがまたネットでつながって、全国各地で広めていただける余地は大きいと思います。こういうSNSを使った選挙は、僕は新しい「草の根」だと思っています。今まではおとなり近所を歩いていけるところに声をかける草の根でしたが、それがなかなか難しい時代には、SNSを通じた草の根の重要性は高いと思います。いままで民主党、民進党ともそれが苦手だと言われてきたので、今回は本当にいいチームがサポートしてくれているな、と。ありがたいと思っています。

 -党名もそうだが、教科書に出てきそうなストレートな主張が政治不信の中で受け入れられている

 枝野氏 私自身は埼玉5区で24年間やってきたことだし、第一声で話した演説も、多分うちの選挙区で何度も話を聞いている方からすれば、ああまたかという話だと思います。ただ、今の政治全体に対して、なんかちょっと浮ついてるんじゃないの? と。地に足がついていないというか。それが政治不信を招いていると思うので、今回も「枝野、派手さがないけど」とか(笑い)、いろんなそういう話が出ているのは知っていますが、こういうオーソドックスな、正攻法、王道、が求められる時代になったのではないか、と。逆にそうではない時代が、この間、極端に進みすぎたという時代背景が我々に対する期待なんじゃないかと思っています。