希望の党の小池百合子代表(東京都知事)は13日、報道陣の取材に、衆院選後に自民党と連立政権を組む可能性について、「ございません」と明確に否定した。「希望の党としてしっかり政策が実現できるよう、是々非々の対応で進めたい」と述べた。

 小池氏はこれまで、かつて主義主張が異なる「水と油」の自民、社会両党が、自社さきがけ政権を組んだケースを引き合いに、自民党との連立の可能性を否定していなかった。選挙結果を受けた政治情勢を見極める意向も、示してきた。

 しかし、序盤の選挙情勢調査で堅調な自民と対照的に伸び悩みが指摘されたことを受け、自民党や安倍政権への対決姿勢を、より鮮明にした形だ。安倍政権との距離感を示すことで、希望以外に流れている政権批判票を取り込みたい事情もあるとみられる。

 小池氏は、選挙情勢について「序盤戦(の数字)は厳しいが、試合は始まったばかりだ」と述べ、反転攻勢への意欲を示した。

 公示と前後して、打倒・安倍1強の対決姿勢を強め始めた小池氏。都知事の定例会見では、小池氏の政権批判が今後、東京五輪・パラリンピックの準備を進める上で、国側との連携に支障にならないかと問われ、「そのことで、国の(支援)体制が変わるなら、国民の側から見てどう思われるか。(首相は)よくご存じだと思う」と、首相を激しくけん制した。「私が言っている情報公開の必要性は、政治の体質の問題。オリパラを盛り上げるためにも共通している」と述べ、「面と向かって申し上げるのはいかがかと思うようなこともあるが、主張すべきは主張しなければならない。それが選挙だ」と、言い切った。【中山知子】