自民党の石破茂元地方創生担当大臣(60)が22日、自民党の衆院選大勝を受けて“ポスト安倍政権”の立場としてテレビ各局の衆院選特番に生出演した。

 石破氏はTBS系「激突!与野党大決戦 選挙スタジアム2017」に出演。同番組内で政権交代の準備をしていると語ったVTRが流れ、改めてその真意を尋ねられると「すごく当たり前のことじゃないですか? それが自民党じゃないですか? 自民党は、そういう政党だと思っている」と明言した。

 また、自身の政策について「ライフワークはまち創世と安全保障。今のままでいいというのは、おかしい。自分としてはそれをやりたい。何が1番、あるべき姿なのか…ずっと学校教育の中で、国家主権、国の独立とは何かを真正面から教えたことがない。根源論まで考えなければいけない時期だと信じている」と強調した。

 一方で、18年9月に予定されている自民党総裁選で、安倍晋三首相(63)3選の可能性が高まったのではないか? などと聞かれ、不快感をにじませる一幕もあった。

 石破氏はフジテレビ系「FNN選挙特番 ニッポンの決断!2017」に生出演した際、自民党の大勝について「2カ月前、希望の党や立憲民主党の名前は聞いたことがない。(候補者が)政治経験をお持ちでないのが悪いわけではないが、有権者の一種の拒絶反応があった。野党がバラバラなら与党は強い」などと、野党の“空中分解”を利しての勝利だと分析した。

 その中、自民党総裁選について、思うところを聞かれると「国政の最大課題じゃない。安全保障、消費税…地方を回って、さらに疲弊を感じた。政権が、どう答えを出すか。総理どうこう(の話)は、おかしい」と断言。その上で「それは、それとして我々は今、何を急いでやらないといけないか。北朝鮮、消費税の使い方…社会保障については語っていない。来年のことは来年にきちんとやる」などと、総裁選よりやるべきことがあると繰り返し主張した。

 また、報道局解説委員長の反町理氏から、小池百合子都知事(56)率いる希望の党が、地盤である鳥取一区に候補を立てなかったことを指摘されると「私の選挙区は(対立候補が)ずっと立っていません。政党ですから、当選の可能性の予測は立つわけで、遊びでやっているわけじゃない。新しく出来た党が、当選できそうなところに力を入れるのは当たり前」と断言。小池氏との連携の可能性が一部で報じられたことを踏まえ「痛くもない腹を探られたくない?」などと聞かれると「それは皆さん(メディア)が言ったこと。邪推…よこしま以外の、何ものでもない」などと不快感をあらわにした。