東京都の小池百合子都知事は仕事始めの4日、報道陣の取材に応じ、「今年は、さまざまな重要な節目を控えている。1つずつ、丁寧かつ大胆に進めたい」と抱負を述べた。

 昨年は、自身が最前線でかかわった都議選で圧勝したが、衆院選で惨敗するなどジェットコースターのような1年。特に衆院選時は「都政軽視」の批判を受けた。今年は、10月の豊洲市場移転や来年に迫ったラグビーW杯、2020年東京五輪・パラリンピックの準備が重なり、都知事1期・4年の折り返しとなる3年目に入る。実行力がこれまで以上に問われ、知事としてますます正念場を迎えることになる。

 小池氏は「年末年始は、これまでの片付けものばかりしていた」とした上で、「都政も、1年目は(歴代知事の仕事の)片付けものが多かった。これからは、種まきから実行の年ということになる」と、覚悟を示した。

 これに先立つ職員への年頭あいさつでは、「都民、都民ファーストの原点に戻り、新しい都政をつくりたい」と、あらためて表明。今年は2月の平昌(ピョンチャン)冬季五輪、3月の平昌パラリンピック、6月のサッカーW杯と大規模なスポーツイベントが続き、さらに夏の全国高校野球大会が、100年の記念大会となることに触れ「日本全体がスポーツで多いに盛り上がる1年。この盛り上がりをラグビーW杯、20年東京大会につなげられるように、国や関係機関との連携をさらに強めたい」と、強調した。

 今年が戌(いぬ)年であることに絡めて、「犬は1年で人間の7年分成長するといわれる。(犬のように)スピード感を持って、東京の未来につなげてほしい」とも呼び掛けた。