将棋の史上最年少プロ、藤井聡太四段(15)が14日午前10時から地元対局に臨んだ。第11期朝日杯オープン戦(名古屋市東区「東桜会館」)の1回戦で、澤田真吾六段(27)を54手で下し準々決勝進出を果たした。午後2時開始予定の準々決勝では、佐藤天彦名人と戦う。

 愛知県瀬戸市出身の藤井にとって、公式戦初の公開対局。三重県鈴鹿市出身の澤田との東海対決は、激しい攻め合いから6八にある先手玉を後手3八桂成~後手9五角と挟み撃ちして、寄せ切った。澤田とは昨年、20連勝時と28連勝時に対戦し、激戦を制している。今回は切れ味の鋭さを見せつけた。

 ゲストとして大盤解説会場にいた師匠の杉本昌隆七段は、「1手1手の重みがある対局でしたが、最後は鋭く攻め切れた」と解説した。

 藤井は「スピード重視でしっかり踏み込めた。次もトップ棋士の先生を相手に全力を尽くして頑張りたい」と話していた。準々決勝を突破すれば、13日に同じ場所でベスト4進出を決めた羽生善治竜王と対戦する。