史上最年少プロ棋士、藤井聡太六段(15)が18日、大阪市の関西将棋会館で指された竜王戦5組ランキング戦準決勝で船江恒平六段(31)を破り、史上最年少の15歳9カ月、中学生棋士としてはプロ入り後最速の1年7カ月で七段に昇段した。

 これまでの七段昇段の最年少、最速記録はひふみんこと加藤一二三(ひふみ)九段(78)の17歳3カ月、2年8カ月。この記録を大幅に塗り替え、異例のスピード出世となった。4月に高校進学後、負けなしの5連勝。公式戦通算成績は76勝12敗。

 対局は序盤から両者が踏み込んだ激しい展開となった。藤井は落ち着いた指し回しで優勢に立ち、相手を投了に追い込んだ。

 藤井は昨年、竜王戦で最も下の6組から5組に昇級。この日の勝利で4組への昇級が決定し、同時に七段の昇段規定「六段昇段後竜王ランキング戦連続昇級」を満たすことになり、七段昇段が決まった。

 藤井の話 苦しい展開だったが、終盤に自分の玉が安定してよくなった。(最年少七段に)ここまで速いペースで昇段できると思っていなかった。目の前の一局一局に全力で打ち込んできたので、うれしく思う。これからも、少しでも上に行けるよう頑張りたい。