自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長は15日、東京電力の小早川智明社長が14日、福島第2原発の全4基を廃炉とする方向で検討すると表明したことについて、決断が遅いとして怒りをにじませた。

 国会内で取材に応じ、「やっとその日が来たかという思いと同時に、怒りが湧いてきた。決断の遅さが原因で、どれだけ福島の復興が遅れたか。なぜもっと早く決断できなかったのか」と指摘した。

 進次郎氏は震災後の13年秋から約2年間、復興政務官を担当した。当時から、「福島のすべての原発は廃炉を決めるべき」と訴え、第2原発の廃炉を早期決断するよう求めてきた経緯がある。

 東電に対して、「決断した以上、廃炉のスケジュールを明確にしてもらいたい」とも注文をつけた。

 父の小泉純一郎元首相は、「原発ゼロ」の必要性を訴え、原発再稼働方針を崩さない安倍晋三首相を、強く批判している。進次郎氏は報道陣に、原発再稼働の是非について問われると、「世界を見ても、どうやったら残せるかではなく、どうやったらなくせるかを考える時代だ。そのために頑張りたい」と述べ、脱原発への思いを強調した。