サッカーワールドカップ(W杯)期間中、若者が大量に集まることで知られる東京・渋谷のスクランブル交差点では19日深夜、日本の勝利を受け、大いに盛り上がった。青のユニホーム姿のサポーターたちで埋め尽くされ、警視庁の「DJポリス」の脇で、若者たちは「ニッポン」コールを連呼。歴史的勝利の喜びを抑えられなかった。

 対戦相手のコロンビア人カップルも渋谷で観戦。20日間のインドネシア旅行の帰路途中、乗り継ぎで、1日間だけ東京に滞在するという。その日が偶然、母国と滞在先・日本の試合の日になったことに「偶然だけど、コロンビアを応援するわ」と笑顔を見せた。しかし、そんな余裕は、90分のゲーム後に消えうせた。

 午前11時に渋谷に到着したという井上勇人さん(22)は「お祭り気分を味わいたかった。青いユニホームを着て渋谷に到着したのは、僕らが1番じゃないですか」と語った。話を聞いた時間は午後6時ごろ。「試合後も交差点に来ますか」と問われると「いざこざに巻き込まれたくないので、来ません。今、日大生が問題を起こしたら大変」と、冗談半分に話した。

 翌午前1時を過ぎても、「オー、ニッポン!」と叫ぶ人々が交差点をうろうろ。W杯の白星は、街の姿を一変した。