将棋の史上最年少プロ、藤井聡太七段(15)が7日、インターネットテレビ「Abema(アベマ)TV」のオリジナル対局企画、「AbemaTVトーナメント Inspired by 羽生善治」本戦トーナメントの収録(8月12日放送予定)を行った。17日にAブロック予選で近藤誠也五段(21)、橋本崇載八段(35)を下し、突破している。

 前日に持ち時間各5時間の王座戦挑戦者決定トーナメント準決勝(大阪市「関西将棋会館」)で、斎藤慎太郎七段(25)に敗れて上京した。持久戦から一夜明けたこの日は、持ち時間は各5分で始まり、1手指すと5秒加わる早指し戦。羽生善治竜王(47)の発案で、チェスの対局方式を採用した。

 藤井にとっては、1万メートル走の翌日、100メートル走に臨むようなものだ。「疲れはありません。リフレッシュして、今日は新たな気持ちで臨みます。序盤は決断良く指したい」と話した。

 この公式戦、A~Cの予選ブロックに4人ずつ、計12人の棋士が参加。各予選で2勝を挙げた2人が、本戦トーナメントに進出できる。これにシードの羽生竜王、久保利明王将(42)が加わり、8人による勝ち抜き戦で優勝者を決める。

 各予選の参加者は、Aブロック=藤井七段、近藤五段、橋本八段、三枚堂達也六段、B=山崎隆之八段、増田康宏六段、佐々木大地四段、大橋貴洸四段、C=高見泰地叡王、阿久津主税八段、永瀬拓矢七段、佐々木勇気六段。

 予選放送は22日まで。本戦は同29日から放送の予定。