牛丼チェーンすき家の店員が「くびかくご」とのテロップ入りで、店内でお玉を股間に押し当てたり、床に氷を投げつける動画がSNSで拡散され、運営元のゼンショーホールディングス(本社東京・港区)は29日、ホームページで謝罪した。

動画では、店の服を着た男性が氷を床に投げつけ、もう1人が調理器具のお玉を股間部分に押しつけている。さらに撮影者とみられる別の男性の声で、「ヤバイヤバイ、これ絶対クビ」などの声が入っている。

ゼンショー広報部などによると、店舗は関東で、3人のアルバイト店員もすでに特定。広報部は「お客さまには大変不安・不快な思いをさせてしまいましたことを心より深くおわび申しあげます」と謝罪した。当該従業員は社内規定により処分するとしているが、具体的な処分は今後決めるとしている。

今回の事態は報道機関の問い合わせで把握。広報部は「SNSのパトロールはしており、適宜指導もしているが、今回はキーワードなどがなく、事前に見つからなかった」としている。

すき家は今年上半期の月次売り上げが軒並み前年超えで、今回は業績回復のムードに水を差された形だ。厳正な処分が予想されるが、深夜営業やワンオペの店舗もあり、人材確保や教育の難しさも抱える。広報部は「全国約2000店舗、24時間365日営業する店も多い中で、きちんとした従業員もいるが、今回、このようなことが起きてしまった。2度とこのようなことが起きないよう、今後一層の従業員教育を徹底してまいります」と、苦悩の胸の内も漏らした。