将棋の最年少プロ、藤井聡太七段(16)が連覇を目指す、「第12回朝日杯オープン戦」準決勝、行方尚史(なめかた・ひさし)八段(45)戦が16日午前10時30分から東京・有楽町の「有楽町朝日ホール」で公開対局として始まった。両者、初対決となる。

対局開始5分前、舞台上に現れた藤井が観客席に一礼をすると、拍手が送られた。ほかの3人にはなかったことだ。それほど、連覇への期待が強いのかもしれない。

対局は、先手の行方が先手7六歩と角道を開けたのに対し、藤井はいつものようにお茶を一口含むと、後手8四歩と飛車先の歩を突き出して応じた。

前回優勝のシードとして本戦から登場した。1月、名古屋市で行われた1回戦で稲葉陽(あきら)八段(30)、準々決勝で糸谷哲郎八段(30)と、A級棋士を立て続けに破った。今回勝てば、準決勝のもう一方の組み合わせ、渡辺明棋王(34)対千田翔太六段(24)戦の勝者と、同日午後2時30分から行われる決勝戦で激突する。

持ち時間は各40分。準決勝は昼すぎに決着の見込み。