宇宙航空研究開発機構(JAXA)は18日、神奈川・相模原市で米航空宇宙局(NASA)の小惑星探査機オサイリス・レックスの研究員と、探査機はやぶさ2のプロジェクトチームの共同会見を行った。

オサイリス・レックスは小惑星ベンヌ、JAXAは探査機はやぶさ2で小惑星りゅうぐうを同時進行で探査中だ。両チームによる合同研究が16日から行われていた。

はやぶさ2は5日、搭載した衝突装置をりゅうぐうに撃ち込んで「人工クレーター」を誕生させたことが確実視されている。はやぶさ2は25日、りゅうぐうに降下し、世界初の快挙を正式に確認する。オサイリス・レックスは20日にベンヌ表面から小石や岩などの粒子の噴出を発見したことを発表した。

はやぶさ2の津田雄一プロジェクトマネジャーは「世界で、この2つのチームだけがサンプル(試料)を持ち帰るミッションを同時にやっている。興味深い情報が共有でき、1+1が3にもなる成果」と語った。

NASAは今回、10人の研究員を来日させた。ダンテ・ローレッタ最高責任者は「はやぶさ2の探査技術や着陸など、ぜひ助言をもらいたい」と、2月22日に目標半径3メートルの真ん中にピンポイント着陸を成功させた、はやぶさ2の高精度な制御技術の提供に大きな期待を寄せた。