京都市伏見区のアニメ制作会社「京都アニメーション」第1スタジオで35人が死亡した放火殺人事件は1日、発生から2週間を迎えた。「聖地」と呼ばれる作品ゆかりの地に、大勢のファンが足を運び、この日も祈りをささげた。
「いつもあなたのそばにある」-。13年に放映されたテレビアニメ「たまこまーけっと」のモデルとなった京都市上京区の出町桝形(ますがた)商店街のアーケードには「いつもあなたのそばにある」と書かれた看板がある。同商店街を「聖地」として訪れるファンの要望で作中に登場する看板を“逆輸入”した。
スタッフの案内役となった当時の桝形事業協同組合理事長で、鮮魚店を営む井上淳さん(73)は「魚のさばき方、掃除の仕方、日常の細かいことを1つ1つ、丁寧に取材をされていった」と振り返った。事件後、井上さんが店先に置くファンの交流ノートには「ただただ祈っています」などの励ましの言葉が続々と寄せられている。アーケードには事件後、「私たちは皆さまが描いてきたとおりの人情と絆とで、変わらずここにいます」と記した手書きのメッセージをつり下げた。井上さんは「何もできないけど、京アニさんに寄り添うことはできる」と話した。
青葉容疑者は7月15日に京都入り。その後、京都府宇治市の防犯カメラに青葉容疑者の姿が映っていた。宇治市内には同社の人気アニメ「響け! ユーフォニアム」の舞台となった複数の場所があり、「聖地巡礼」ではないかとの見方もある。京アニとの「接点」は浮上してきたが、入院先の病院で治療を受けており、取り調べのめどはたっていない。【松浦隆司】

