運営会社の従業員のストライキにより、14日未明から営業がストップしていた、東北道・佐野サービスエリア(SA)上り線のフードコートと売店が、スト発生から2日後の16日、営業を一部、再開した。東北道を管理、運営するNEXCO東日本の高速道路情報サイトが同日、発表した。

公式サイトには、NEXCO東日本と子会社のネクセリア東日本の連名による文書が掲載された。

「佐野SA(上り線)レストラン、フードコート及びショッピングコーナーにつきましては、14日未明から営業を休止しておりましたが、本日7時にショッピングコーナーの営業を再開いたしました。なお、引き続きレストラン及びフードコートの営業再開に向けて準備を急いでおりますので、何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。現在、ショッピングコーナーの他にケータリングカー等で営業を行っており、ガスステーション、E-NEXCO LODGE、自動販売機、駐車場及びトイレは通常どおりご利用いただけます」

ネクセリア東日本の関係者によると、午前11時以降、フードコートも一部で営業を再開する予定だという。

今回の問題は、フードコートと売店を運営する、栃木県佐野市のケイセイ・フーズの親会社の建設会社に関する信用不安情報が、フードコートと売店に商品を卸す取引先業者に露見し、7月25日前後から商品が納入されなくなったことに端を発した。そのことを受け、一部の管理職員が商品の代金を前倒しで支払う旨の覚書を作成して事態の収拾を図り、8月に入って商品は再び納入され始めたが、覚書にサインした社長が、内容の変更を求めて反発。その過程で、資金繰りが厳しいことが明らかになり、そのことを糾弾した同職員が解雇されたことで、ストに発展したという。

SAは、高速道路を管理、運営するNEXCO東日本が保有する施設を、子会社のネクセリア東日本が貸与する形で運営され、フードコートや店舗の管理・運営は、同社とテナント契約を結んだ会社が行うシステムになっており、佐野SA上り線はケイセイ・フーズが運営を行っている。