先月27日から行方不明になっていた大阪市の天王寺動物園の生後3カ月のカリフォルニアアシカ「キュッキュ」(メス)が1日、園内の下水管で無事に保護された。動物園によると、アシカ8頭が暮らすプールから約50メートル離れ、深さ2・5~3メートル、直径60センチの下水管で見つかった。キュッキュは保護される際に暴れて抵抗するなど、元気な様子だという。

動物園によると、先月26日にアシカのプールを清掃するため水を抜いたところ、直径30センチの排水溝の栓が外れていたという。翌27日にアシカの頭数を確認した際、キュッキュがいないことが判明。下水管に流されたとみて、下水管を中心に捜索していた。

担当員が携帯電話にキュッキュの母親「チョコ」(5歳)の鳴き声を録音。連日、母親の鳴き声をスピーカーで下水管に流しながら捜索していた。1日朝、アシカのプール近くのマンホールを開けて録音した母親の鳴き声を流したところ、キュッキュの鳴き声が聞こえたという。動物園は「無事に保護できて良かった。原因を究明するとともに、対策を講じたい」と胸をなでおろしている。