英王室のヘンリー王子(35)は8日(日本時間9日未明)、メーガン妃(38)と連名で、近い将来、王室中心メンバーの立場や主要な公務から「引退」すると、SNSで電撃発表した。エリザベス女王らには根回しせず、英大衆紙デーリー・メール(電子版)は、女王が「激怒した」と報道。王室は声明で「王子夫妻との協議は初期段階で、この複雑な問題の解決には時間がかかる」と、結論は出ていないことを強調した。

王子の王位継承順位は6位。今回の計画は、メーガン妃の影響とみる向きが強い。昨年第1子が誕生後に取材が過熱、英国の生活に嫌気がさしたとみられる。王子は、一部の公務は続けながら経済的な自立を目指すとした上で、今後は英国と、同妃が女優時代に拠点とした北米を行き来すると主張。英メディアは今回の問題を、英国のEU離脱「BREXIT」に引っかけて「MEGXIT(メグジット)」と皮肉っている。

王室メンバーの生活には税金が投入されるが、王子夫妻は自宅改修に約3億円投じ、休暇にプライベートジェットを使い、批判された。王室内でも孤立、昨年末に公開された女王のクリスマススピーチでは、机にヘンリー王子一家の写真だけなく、波紋を広げた。9日は兄ウィリアム王子の妻キャサリン妃の誕生日で、祝福ムードに水を差した。