公文書担当大臣ながら、今国会で迷言&珍言の答弁を続ける北村誠吾地方創生担当相が2日、新型コロナウイルス感染拡大が主なテーマになった参院予算委員会で迷走答弁を連発、久しぶりに、その「資質」に注目が集まる格好になった。

感染防止策を協議した専門家会議などの議事録の取り扱いをめぐり、立憲民主党の蓮舫議員に追及された北村氏。公文書管理の原則を問われた際は、官僚に手渡された条文を読み上げるだけだったため、審議がたびたびストップ。何度かのやりとりを経て、ようやく「文書主義です」と答えることができた。

蓮舫氏は、今回の感染問題を歴史的な緊急事態に当たるとして、将来に向けた教訓として、議事録を公文書として残すべきと指摘したが、北村氏は「文書主義ができるよう、頑張ります」と、とんちんかんな答弁。残すのか残さないかあやふやな答弁を繰り返し、蓮舫氏が「どっちですか」といらだつ場面もあった。

適切な答弁書がなかったのか、官僚がその場で資料にペンを走らせて北村氏に渡し、野党が「書いてるよ!」と批判する場面もたびたびあったが、最終的に北村氏は、事態の推移を見守った上で、判断すべきとの認識を示すにとどめた。

あらためて資質が問われる事態に直面した北村氏。蓮舫氏は、東日本大震災の際、当時の民主党政権が文書を整理していないとして、野党だった自民党に徹底的に批判されたことを機に、資料を公文書として残す作業に当たったことに言及。安倍政権にも同様の対応を取るよう求めた。

蓮舫氏に「総理、この大臣で大丈夫か。公文書を残す資質があるのか」とただされた首相は、議論の概要について方向性は示せるとの認識を示した。しかし、緊急事態に当たる認識の上で、公文書として残すかどうかは「北村大臣が判断する」と、述べるにとどめた。