新型コロナウイルスで訪日観光客が激減したところに外出自粛要請が加わり、需要が低迷している国産黒毛和牛の応援キャンペーンとして全国農業協同組合中央会(JA全中)が高級和牛肉プレゼントを拡充したところ、応募が殺到。ホームページ(HP)がつながらない騒動となった。

JA全中は毎年「国産黒毛和牛ロースステーキ400グラム」(5000円相当)20人などプレゼントキャンペーンを実施しているが、今年は「国産黒毛和牛ロースステーキ800グラム」(1万円相当)を5000人と量は倍、人数は250倍にした。JA全中によると、30日夜からアクセスしづらくなり、31日は終日、「アクセス集中によりページを表示しにくくなっています」という状態になった。

国産黒毛和牛はA4ランクを中心に在庫が積み上がり、価格も約3割下落している。自民党農林部会は「お肉券」構想を打ち出したが、族議員批判され、ネットで炎上。「お肉券」は自民党が31日、安倍首相に提言した経済対策に盛り込まれなかった。JA全中は「ご迷惑をおかけして申し訳ありません。コロナが収束するのを願っています」と話している。【中嶋文明】