新型コロナウイルス感染拡大をうけ、安倍晋三首相が緊急事態宣言発令に関する記者会見を行っていた7日午後7時すぎ、日本最大級の繁華街、東京都新宿区歌舞伎町は閑散としていた。

日ごろの夜は多くの若者らが行き交う、中心部の「シネシティ広場」(旧コマ劇場前)も会見開始直後、人の数はかなり少なかった。多くのキャバクラやクラブ、飲食店などが集まる「花道通り」「あずま通り」や、多くのホストクラブやラブホテルが並ぶ歌舞伎町2丁目エリアも、通行人は数えるほどしかいなかった。

午後7時台は本来、キャバクラなど、多くの「接客を伴う夜間営業の飲食店」が開店準備に入り、出勤直前の勤務女性らが通りを行き交う時間帯だが、この日は複数の有名キャバクラ店頭に、臨時休業期間に入ったことを告知する張り紙が掲示されていた。またカラオケ店も複数が休業。一方、店舗型の性風俗店は複数、営業していた。

歌舞伎町の飲食店従業員男性は7日夜、「現在の人出は日ごろの5分の1かそれ以下に減っている印象だ。緊急事態宣言の影響も大きい。ただ、このままコロナ感染拡大の終息が見えない状況が続けば、臨時休業したまま閉店してしまうキャバクラも複数出るのではないか」と話した。

安倍首相は7日夜の会見で、具体的にナイトクラブやカラオケ店への出入りを控えるよう要請した。

また歌舞伎町をかかえる新宿区の吉住健一区長も3月31日、「深夜にわたる接客を伴う飲食店舗」の利用自粛を要請。小池百合子都知事も3月30日の会見で、夜間などに営業する「接客」することをともなう飲食店などに関し、利用自粛を呼び掛けていた。