コロナ禍で外出制限やテレワークの日々を送るなど、苦難の日々が続いています。プロ野球やJリーグなどスポーツ各種、芸能イベントは開催できない状況です。暗いニュースがあふれる中で心温まる、ホッと一息つける「ホッコリニッカン」面を新設しました。「日本の色」として、鮮やかな写真とともにお届けします。

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香川県三豊市豊中町にある不動の滝カントリーパークで10日、三豊市商工会豊中桑山地区のメンバーらにより40匹のこいのぼりが掲げられた。毎年続けられている恒例行事で、今年は新型コロナウイルス感染拡大の終息への願いも込められた。公園を訪れた写真愛好家たちは、春風に吹かれ泳ぐこいのぼりを思い思いに収めていた。

日を浴び輝く鮮やかなこいのぼり。水の中を泳いでいるような水面に映ったこいのぼり。カメラのシャッターを切り、さまざまな姿を撮る中、桜の木の枝に絡んでいるこいのぼりが目に入った。満開の時期を終え散り始めた桜が、共演を楽しんでいるのか、あるいは主役を奪われたくない一心なのか、こいのぼりを釣っているように見えた。「桜とこいのぼり」の会話が聞こえそうな、心がほっこりする光景だった。

5月5日の「こどもの日」まで掲げ、来園者に楽しんでもらう予定だったが、「香川県緊急事態」宣言を受け、同パークも22日から当面の間、利用禁止となった。こいのぼりも急きょ予定より2週間早く撤去された。

病気にかかることなく、元気で健康に育ってほしいという切なる願いが込められ掲げられる「こいのぼり」。真っ青な空に春風でたなびく姿を来年は笑顔で見ることができるように、早い終息を願う。【江口和貴】

<撮影データ>4月10日午後4時7分撮影 キヤノン「EOS-1DX Mark2」 16-35ミリ(焦点距離16ミリ) ISO感度1250 シャッタースピード400分の1 絞り22