安倍晋三首相は29日の参院予算委員会で、今月22日に性暴力被害などを受けた女性による移動式カフェを視察した自民党議員の中に、セクハラ行為があったなどとして抗議を受けている問題について、「大変なご迷惑をおかけしたこと、みなさんの気持ちを傷つけたこと、自民党総裁として申し訳ないと思っている」と、謝罪した。

「こうした困難な状況にある方には、最大の配慮をすべきだった」とも、指摘した。

立憲民主党の蓮舫参院幹事長の質問に答えた。

この問題については、自民党国会議員5人や秘書ら十数人が大人数で視察をしたり、馳浩元文科相が、カフェの設営中に少女の背後を通った際、少女の腰に手を触れたなどとして、支援団体の一般社団法人「Colabo(コラボ)」が抗議文を出し、謝罪を求めている。

首相は「抗議文を出されたことは報道を通じて承知している」と述べた。「傷ついた皆さんを、さらに傷つけるということで、私から厳重に注意したい」と述べ、参加した議員を厳重注意する考えを示した。

また、橋本聖子女性活躍担当相は「各議員には深く考えていただきたいと、参加した(自民党国会議員の)5人に話をした」と、議員側と話をしたことを明かした。

馳氏は、セクハラ行為について自身のホームページに「まったく意識に残っていないが、事実ならば大変申し訳ないこと、心より深くおわび申し上げます」と、謝罪の意を示している。