今日18日告示の東京都知事選(7月5日投開票)に出馬表明している小池百合子都知事(67)や、れいわ新選組代表山本太郎氏(45)、元日弁連会長宇都宮健児氏(73)ら5人が17日、都知事選に向けた共同記者会見を行った。

コロナ禍による異例のオンライン討論で、候補者5人は小池氏の1期4年の都政を採点。山本氏は「採点不能」と小池都政を厳しく批判。小池氏は「都知事選で(有権者に)採点してもらうものだ」と語った。

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異例のビデオ会議システムを通じたオンライン討論に参加したのは、現職の小池氏、宇都宮氏、山本氏、元熊本県副知事小野泰輔氏(46)、NHKから国民を守る党の立花孝志党首(52)の5人。

小池都政を100点満点で採点したら何点かとの質問に、山本氏は「なかなか採点するのは難しい」と先制パンチ。小池氏が大幅に減少したとしている待機児童について「隠れ待機児童は1万8000人を超える」とし、都道電柱ゼロについても「都道で電柱が2%増えた」と指摘。達成したとされているペット殺処分ゼロについても「実は0ではなかったという話もある」と次々と批判。小池氏の1期目を「採点不能」と酷評した。

立花氏は「7つのゼロ(の公約)を出されて、1つが完了した」として100点の7分の1の「約14点」。小野氏は、築地市場問題の「責任が大きかった」と「30点」とした。就任当初の小池都政を80点と評価していた宇都宮氏は、五輪の会場見直し問題などが「結局はもとさやに収まった」と、改革路線への期待がしぼんでいったとし、こちらも「30点」とした。

参加者から厳しい評価を受けた小池氏だが「今のシチュエーションは、皆さんがチャレンジャーでいるから、当然のこと」と、批判を受け流した。自身の1期目の評価については「この都知事選で、都民の皆様方からいただくものであると考えています」とし「だからこそ、この都知事選は意味がある」と、自己採点はしなかった。

1年延期が決まった東京五輪・パラリンピックについては多様な意見が出た。小野氏は「24年に延期して行うよう、IOCと協議する」とし、宇都宮氏は「専門家の意見を聞き判断」。立花氏は「4年後、あるいは2年後に開催。判断は東京ではなく、IOCにやらせる」とした。山本氏は「ワクチンなどもないので、中止にするべき」と主張。小池氏は、新しい五輪・パラの「象徴を作っていく」と訴えた。コロナ禍で行われる異例の17日間の選挙戦が、幕を開ける。【佐藤勝亮】